水しぶき

高速で走る車があげる水しぶきは、網を投げたように空中を舞いながら広がってゆく。
外を見ると霧なのかなんなのかわからないくらいしぶきが飛んでいて、見た目は静かなのに車にぶつかる時は覆い被さってくるようで怖い。
白い水しぶき、白い霧、そこに白い湯気と煙が混ざっていることに気付いたとき、周りは真っ白だった。頭の中も。雨と霧としぶきと煙と湯気にやられた一日。車のトラブルはほんとこわい。